
漢方療法は、おもに機能性便秘を治療するために行われます。体力に応じた処方がほどこされ、数週間の治療期間を要します。漢方治療に加えて、毎朝冷水を飲む、朝食後にトイレに行く習慣をつける、食物繊維の多い食品をとったり腹筋運動を行い大腸の働きを活発にするのも便秘の治療に用います。

【実証】
三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
高血圧、更年期障害、みぞおち付近のつかえ感などの症状がある人に用いられます。
大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
月経不順、月経困難、更年期障害があり、下腹部痛、便が固い人に用いられます。
大柴胡湯(だいさいことう)
季肋部(みぞおちから両脇腹)に抵抗感や圧痛がある人に用いられます。
大承気湯(だいじょうきとう)
腹部が張る、便が固い人に用いられます。
調胃承気湯(ちょういじょうきとう)
腹部が張る、口・舌の渇き、腹痛などの症状をともなう人に用いられます。
桃核承気湯(とうかくきじょうきとう)
月経異常、下腹部の張り、のぼせ、冷えをともなう肥満型の女性に用いられます。
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
皮下脂肪型肥満、慢性便秘、尿量減少、肩こり、高血圧などに用いられます。
【虚実間証】
乙字湯(おつじとう)
便秘による肛門痛・出血・かゆみ、便か固い、痔などに用います。
加味逍遥散(かみしょうようさん)
食欲不振、不眠や肩こりのほか、とくに更年期障害の女性の便秘に用いられます。
大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
胃腸が丈夫で、体力が中等度ある人の慢性の便秘に用いられます。
【虚証】
桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
体力が低下し、腹部膨満感、腹痛、しぶり腹などの症状をともなう人に用いられます。
潤腸湯(じゅんちょうとう)
高齢者の弛緩性便秘、けいれん性便秘に用いられます。
小建中湯(しょうけんちゅうとう)
子どもの便秘、下痢。また動悸、神経過敏を抑えます。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
体力・胃腸の働きの低下による便秘、下痢に用いられます。
麻子仁丸(ましにんがん)
高齢者や体力の衰えで、排便する力の弱い人に用いられます。
六君子湯(りっくんしとう)
食欲不振、胃炎、胃下垂、疲労感、貧血、冷えなどをともなう人に用いられます。
※【実証】【虚実間証】【虚証】について詳しくはこちら
