■漢方療法を中心とした中西医結合医療に期待
私は1988年に初来日し、今回で16回目になりますが、今回の来日は、今まで以上に深い意味があると思っています。
というのも、がんの治療研究に関してより詳しくご説明ができるからであり、私個人もかつてないほど研究の成果が上がっていると感じているからです。この数 年、がん治療に対して、私は臨床に関する膨大な実績を重ねてきました。また、われわれの治療の方向性は、西洋医療の長所と漢方(中国)医療の長所を組み合 わせ、漢方療法を中心とした「中西医結合医療」であり、世界的に注目されています。今後、がんにおいてこの方法には大きな進展があると思っています。
現在、環境汚染、不規則な睡眠や食事といった生活習慣の乱れ、増大するストレスなどによってがんの患者さんはますます増えています。また年齢的に見ても、若い人にもがんになる人が増えています。中国の統計では、毎年220万人の方ががんになっています。
一方、治療面では成果は上がっていません。それは治療方法に問題があるからだと思いま す。また過度の治療になっていることも見逃せません。私が思うには、まず第一にリハビリが軽視されていること。次に総合的な統合医療がおろそかにされてい ることが原因だと思います。したがって生存率が大変低いのです。また再発率が高く、中西医結合医療の治療が使われていません。手術あるいは化学療法だけに 力を入れているようで、腫瘍の成長の速度が速まっているのも残念です。
■抗がん漢方薬「天仙液」によるがん治療の成果
私としては、このような治療の方向を改善しなくてはならないと思います。大切なことはがん細胞を殺傷し、正常な細胞を傷つけないことです。単純に「化学療法」あるいは「放射線療法」でのみ治療した場合、再発率は高いのですが、私が開発に携わった抗がん漢方薬の「天仙液」を使って治療した結果、脱毛や嘔吐といったような副作用もほとんどなく、患者さんのQOL(生活の質)も非常によいことは明らかです。再発率も低いのです。
今回出版した私の著書にも書いてありますが、「天仙液」の材料は、中国の東北地方に聳える長白山で採取します。ここは薬草の宝庫であり、火山が爆発したあとの土壌には多くの微量元素が含まれています。したがってここで採取してつくった薬剤の効果は2倍から3倍にもなるのです。
私どもが使っている薬草(生薬)は20種類以上に及びます。そのうちの8種類が非常に重要なものです。なかには補助的なものもあれば邪(悪性)を取り除く薬草などもあります。それぞれに特徴があり、それゆえ免疫力を向上させると同時に、がんを消滅させることも可能なのです。また化学療法と放射線療法と併用することにより効果をさらに増すことができ、副作用を減らすこともできるのです。
■単一療法より、多角的な治療法が効果的
さらには明らかに、老化防止の作用もあります。あるがんの患者さんは、「天仙液」を飲んでいるうちに顔のシミがなくなり髪の毛が黒々と生えてくるようになりました。
もちろん総合的に延命を考えるならば、心理療法も同時に重要だと思います。それによって80%くらいの患者さんが、がんの克服に自信を持つことができるからです。また私が注目している物理方法には、主に温熱療法がありますが、これによって85%の患者さんの症状が改善されるとされています。加えて音楽療法を使うことにより、患者さんの回復が早まり約95%の患者さんが好転します。ほかには、リハビリ療法や観光ツアー療法も取り入れるとよいと思います。風光明媚なところに行けば、生きる希望もわいてくるでしょう。
病気になった当初、患者さんは余命について心配しますが、状態が良くなれば、80歳以上、いやそれよりも、もっと長く生きることができ、自分自身に自信を持たれるようになります。ですから私は、患者さんにできるだけ観光に行くよう提唱していきたいと思っています。
つまり「緑の療法」と称し、漢方(中国)医学や漢方薬を主とし、必要な場合は、化学療法、放射線療法を使用していく方法を提唱しているのです。単一の療法よりも治療の効果が明らかになると思います。そしてこのような、がんの治療を世界的に広めたいと思います。
このように、中西医結合医療によるがん医療は新たなる進展に向かっています。 |